2020/03/28

そのコトバ、患者さんにわかりやすく説明していますか。

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シリーズ② エビデンス

専門的な医療用語をわかりやすく説明するシリーズ。
第2回目は「エビデンス」です。
今回も、国立国語研究所の「『病院の言葉』を分かりやすくする提案」を引用しながら、「エビデンス」の噛み砕いた表現について学んでいきたいと思います。どうぞおつきあいください。

ビジネスの場面でも使われる「エビデンス」。

「エビデンス(evidence)」は、証拠、根拠、形跡、証言などという意味。近年はビジネスシーンでも使われるようになった言葉です。医療の現場でも、よく聞かれるようになった言葉ですが、その場合、「科学的根拠」という意味で使うのが一般的のようです。「エビデンスがある」というのは、「研究結果から導かれた裏づけがある」ということになります。
しかし、国立国語研究所によると、「エビデンス」に対する一般の人々の認知率は23.6%、理解率は8.5%。一般にはまだほとんど理解されない言葉のようです。

「エビデンス」は医療の進歩に伴い、登場した言葉。

「エビデンス」という言葉がよく使われるようになった背景には、医学の進歩があります。たとえば、看護においては、昔は経験や慣習に基づいて、患者さんへのケアが提供されてきました。近年、それが見直され、エビデンスに基づく看護が重視されるようになってきたのです。同時に、経験知に基づく看護技術を解き明かし、科学知(確かな知識)にしようとする研究も行われています。
また、医療全体でも、「科学的根拠(エビデンス)に基づく医療」=EBM(evidence-based medicine)の考えが広まっています。
「エビデンス」という言葉を患者さんそのまま使うとわかりにくいのですが、その概念はしっかり伝えていく必要がありそうです。

「エビデンス」をわかりやすく説明するには。

では、エビデンスという言葉を、どのように患者さんやご家族に説明すればいいでしょう。国立国語研究所では、次のような言い方を提案しています。

短く説明するなら…

エビデンスとは、この治療法がよいといえる証拠です。

もう少し丁寧に説明するなら…

エビデンスとは、この治療法がよいといえる証拠です。薬や治療方法、検査方法など、医療の内容全般について、それがよいと判断できる証拠のことです。

じっくり説明するなら…

エビデンスとは、この治療法がよいといえる証拠です。医療の分野では、たくさんの患者に実際に使って試す調査研究をして、薬や治療方法がどれぐらい効き目があるかを確かめています。その調査研究によって、薬や治療方法、検査方法などがよいと判断できる証拠のことです。

「エビデンス」に関わる表現も、言い換えられますか。

エビデンスに関わることを説明するときも、わかりやすい説明を加えて、患者さんやご家族が理解しやすいようにしたいですね。

<例>
  • 「エビデンスがある薬」→「この薬は、よく効くことが研究によって確かめられている薬です」
  • 「エビデンスに基づく治療」→「この治療は、研究の結果、これがよいと証明されている治療です」
  • 「エビデンスのない健康法」→「この健康法は、研究結果に裏づけられた根拠が不足しています(だから、信頼できないですよ)」

 


出典:国立国語研究所「『病院の言葉』を分かりやすくする提案」
https://www2.ninjal.ac.jp/byoin/
(一部、出典外の表現も紹介しています)

画像提供:PIXTA

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