心地いい肌触りが、快眠へ誘う。

今回は、「夏の睡眠を、もっと快適に」の続編です。心地いい眠りには、寝具選びがとても重要。睡眠環境を支える寝具の工夫について考えていきましょう。
睡眠に大きな影響を与える「触感」。
肌触りは、眠るときのリラックスモードに密接につながっています。私たちは心地いい肌触りに包まれると、自律神経の副交感神経(※)が優位になり、心拍数や体温、代謝などが低下してリラックスできるからです。 眠るとき、直接肌に触れる寝具やパジャマは、より触感重視で選ぶことで、質の高い眠りが得られます。
※副交感神経は、交感神経とともに、自律神経を構成する神経。良い睡眠を得るには、活動モードの交感神経から、休息モードの副交感神経に切り替えることが大切です。
触感を左右する、素材の熱伝導率。
触感の決め手となるのは、実は素材の熱伝導率(物質の熱の伝わりやすさをし示す数値)です。春から夏は、さらっと涼やかな触感が欲しいもの。それなら、熱伝導率の高い素材を選びましょう。熱伝導率が高いほど、肌が触れたとき一気に熱が奪われ、ひんやり涼やかに感じるのです。
反対に、秋から冬は温かい触感が恋しくなりますね。それなら、熱伝導率の低いい素材を選びましょう。熱が伝わりにくいということは、それだけ体からの発熱を逃さず、布団のなかはポカポカの温かさが続きます。
熱伝導率が高い天然素材は「麻」。
熱伝導率が高い天然素材は、「麻」です。
熱が逃げやすいので、爽やかな触感が楽しめます。 また、麻は、熱伝導率に優れているだけではありません。麻の吸水性・吸湿性はなんと綿の4倍。通気性にもすぐれているので、睡眠中に寝汗をかいてもぐんぐん吸い取ってくれます。しかも、放湿性に優れているので乾きやすく、べたっとしません。このほか、カビや雑菌の繁殖を抑える抗菌性、丈夫で長持ちする耐久性など、優れた機能がたくさんあります。
熱伝導率が低い天然素材は「ムートン」。
熱伝導率が低い天然素材の代表選手は、羊の毛皮を使った「ムートン」です。熱伝導率が低いので、布団のなかの熱が外に伝わりにくく、カールした毛の間に空気の層が生まれ、断熱効果を高めます。
また、ムートンは、毛の1本1本が呼吸しているので吸湿性や断力性に優れています。繊維の奥深くまで水分を吸収するので表面はいつもサラサラ。私たちは真冬でも一晩にコップ1杯分の汗をかくと言いますが、ムートンなら、寝汗でベタつくこともありません。
ぐっすり眠るために「抱き枕」も活用して。
最近の寝具で注目したいのが、抱き枕です。柔らかい枕に抱きつくことによって安心感が得られ、寝つきも良くなります。
夏は、さらっとした素材の抱き枕をパートナーに。横向きになるので、背中が解放され、それによって風通しが良くなり、涼しく感じやすくなるといいます。秋から冬は、ふわふわ素材の抱き枕をどうぞ。温もりの抱き心地が、癒し効果となり、朝までぐっすりお休みできるでしょう。
画像提供:PIXTA
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