日米「野球用語」の違い。知れば知るほど面白い。

アメリカ人に通じない「フォアボール」
はい。みんな、お元気? 夏はプロ野球のオールスター戦に、甲子園の高校野球と、野球熱が上がるわね。私もそうなの。メジャーリーグも大好きだから、日米の違いが分かって面白いのよ。今回はね、野球用語を取り上げてみようかな。
なぜかと言うと、アメリカから入ってきたスポーツなんだけれど、野球用語は日米で随分違うのよ。日本で作られた和製英語が多いの。たとえば、walk (ウォーク)ってなんだと思う? これ「フォアボール(四球)」のことよ。フォアボールはアメリカ人に通じないわあ(笑)。これは単にカウントが四球となって、あるいは四球を選んで打者が一塁へ歩くからwalk (ウォーク)なの。
「バスター!」と言われ、激高した外国人選手
バスターという戦法、知ってる? 打者がバントをするような構えからヒッティングに切り替えて打つことを指すの。昔ね、大洋ホエールズ(現 横浜DeNAベイスターズ)にミヤーンという外国人選手がいたの。彼が打席に入る前に、監督が彼を呼び通訳を介して「バスター」を指示したのよ。すると彼は通訳に掴みかからんばかりに激高してビックリしたわ。彼がなぜそんなに怒ったかというとね、「Buster !」と言われたと思ったのよ。英語でBuster は「おい」「こら」「ガキ」といったカンジで相手を侮蔑する言葉なのね。通訳も野球用語までは知らないから、監督の言葉をそのまま伝えてしまったの。ちなみに英語では、slash buntとかslug bunt っていうのよ。ほほ。言葉は怖いわね。
「ストレート」は速球にあらず。
日米でまったく意味が異なる用語は、ストレートね。日本では速球のことをこう呼ぶけれど、アメリカでは何の変哲もないクセのない球を意味するの。打者にとって打ちごろの球を投げてしまったときにも言うわ。失投に近いかな。速球なら、スピードボールだろうと思って勝手に置き換えたりすると、これがとんでもない意味になるの。ヘロインとコカインを混ぜた即効性の高い麻薬のことを指す言葉になってしまうのね。じゃあ、アメリカでは速球のことをなんというか。fast ball (ファストボール)よ。間違ってもストレートとかスピードボールとか言っちゃダメよ。
アメリカでも使われる「サヨナラ」
でもね、こんな例があるのよ。夏にハワイのホテルでMLB(メジャーリーグ)の試合を観ていたときのこと。9回裏に、実況アナが興奮して絶叫したの。 Oh My God !!! fly fly fly and away, good bye baseball SAYONARA !!! って。意訳するとこんなカンジよ。「ああ、なんてこった! ボールはぐんぐん、ぐんぐん伸びて、入ったあ。サヨナラホームランだあ」。サヨナラがアメリカでも日本と同じように使われていて、嬉しかったわ。日本人選手がMLBで活躍するようになったおかげね。そのうち、strikeout (三振)の代わりに、「サンシーン」と言ったりしてね。そうなったら面白いわ。ほほ。
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