2019/06/12

「成年後見人」には、誰がなれるの?

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今回は、『認知症に備えて知っておきたい「成年後見制度」』の続編です。成年後見人は、認知症などにより判断能力が不十分になった人の財産管理などを援助する人です。では一体、誰が後見人になれるのか、見ていきましょう。

成年後見人を申し込む。

成年後見制度を利用したい場合、本人、もしくは本人と身近な関係にある配偶者や子ども、四親等内の親族が申し立てをするのが一般的です。その際、誰を後見人にしたいのかを併せて申し込みます。申し込み先は、本人の住所地(住民登録をしている場所)を管轄とする家庭裁判所です。

親族が成年後見人になる。

では、誰が成年後見人になれるのでしょう。まず、最初に挙げられるのが、本人のことをよく理解している親族です。本人の子ども、配偶者、兄弟・姉妹、甥、姪であれば、後見人の候補者として申し込みことができます。ただし、以下のような人は、後見人になれないことが民法で定められています。

  1. 未成年者
  2. 家庭裁判所で解任された法定代理人、保佐人、補助人
  3. 破産者
  4. 本人に対して訴訟をした人、及びその配偶者と直系血族
  5. 行方の知れない者

専門職が成年後見人になる。

親族以外に、法律に詳しい専門職やNPO法人、福祉団体、公的成年後見センターなどが後見人になることもできます。たとえば、本人に賃貸収入・事業収入があったり、預金額が多かったりして、財産管理が複雑な場合は、専門職が成年後見人になるケースが一般的です。また、本人の財産管理をめぐり、親族間で対立が起きている場合も、親族ではなく専門職が成年後見人として選任されます。

専門職の成年後見人が増えている。

内閣府の調べ(※)によると、近年は親族よりも親族以外の第三者が成年後見人になる割合が大きくなっています。
具体的には、平成27年、親族が成年後見人に選任されたのは全体の約29.9%、親族以外の第三者が選任されたケースは全体の約70.1%に上ります。ちなみに、第三者の内訳ベスト3は、司法書士、弁護士、社会福祉士の順番でした。
このように専門職の後見人が増えている背景には、身寄りのない高齢者が増え、後見人となるべき親族が見当たらないという事情があるのかもしれません。

※成年後見制度の現状/内閣府 成年後見制度利用促進委員会事務局(平成28年9月23日)

成年後見人は誰が決めるの?

成年後見人の選任は、家庭裁判所に委ねられます。家庭裁判所は本人のことを調査し、申立人や後見人の候補者と面接した上で、本人の利益を第一に考慮して後見人を決定します。なお、親族は希望していた候補者が選任されないからといって、後見開始の申し立てを取り下げることはできません。したがって、親族が後見人になるものと思い込んでいたら、見ず知らずの司法書士さんが後見人に選ばれた、ということも起こり得ます。そういうこともしっかり覚悟しておかないといけないでしょう。


成年後見制度を調べていくと、法律的に難しいことも多く、なかなか手強いですね。次回は、成年後見制度のメリットやデメリットについて調べてみたいと思います。もうしばらく、おつきあいくださいね。

画像提供:PIXTA

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